うつわ

📕やきものができるまで

手に取る一枚の器ができるまでには、多くの工程があります。原料の土づくりから成形、焼き上げまで、それぞれの工程で細かな調整が行われ、品質を整えていきます。機械化が進んだ工程もありますが、最終的な仕上がりを左右するのは、人の確認と判断です。その積み重ねが、器のかたちや色合い、手ざわりとなって表れます。

土を練る

やきものづくりは、まず原料となる土づくりから始まります。陶石や土を粉砕し、水と混ぜ合わせて粘土をつくります。粒の細かさや水分量の調整だけでも、最終的な硬さや質感が大きく変わるため、ここが製造工程の基準となる重要な段階です。混ぜ合わせた土は一定期間ねかせ、空気を抜きながら練り上げます。内部に空気が残ったまま成形すると、焼成時に膨張してヒビや歪みの原因となるため、この工程は精度が求められます。

成形

整えた土は、デザインに合わせていくつかの方法で成形されます。機械を使った成形を中心に、必要に応じて手作業も組み合わせています。

🔸動力成形(自動成形機)
回転する型に土を押し当て、一定の厚みと形状に仕上げる方法。ろくろ成形を機械化したもので、平皿やボウルなど、多くの器がこの方法で作られます。

🔸鋳込み成形
液状にした土を石膏型に流し込み、固めて取り出す方法。複雑な形や薄手の器を安定した品質で作ることができます。

🔸プレス成形/たたら成形
板状にした土を型に押しつけて成形する方法。平皿や角皿など、面の広い形状で使われます。
※必要に応じて、手ろくろで形を作る場合もあります。

乾燥・素焼き・釉薬

形ができた器は、すぐに焼成することはできません。乾燥させて内部の水分を抜く工程が必要です。乾燥が不十分なまま焼成すると、水分が膨張し、割れの原因になります。

十分に乾いたら、約800℃の高温で素焼きを行います。この段階の器はまだ多孔質で軽く、強度も弱い状態です。素焼き後に釉薬を施すことで、表面がガラス質に変化し、器としての強度が生まれます。
釉薬は、仕上がりの色や質感を左右する重要な要素です。厚み、かけ方、焼成温度などによって発色が変わるため、同じ釉薬でも一枚ずつ表情に差が出ます。これは、素材と焼成条件のわずかな違いがそのまま表れるためです。

本焼き

釉薬を施した器は、約1250℃の高温で本焼きを行います。焼成中は、窯内部の温度分布、炎のまわり方、酸素量などの条件によって発色が変化します。そのため、同じ棚に並んだ器でも、色味や表情に差が生まれることがあります。

また、焼成では、温度の上昇・下降の調整が仕上がりを左右します。設定値だけでは判断できない部分が多く、温度管理のタイミングや火の当たり具合の調整には、経験に基づく判断が必要です。こうした微調整が、最終的な仕上がりに影響します。

検品・仕上げ

焼き上がった器は、一つずつ手に取って検品します。釉薬のムラ、貫入、ピンホール、焼成による色の差などを確認し、基準に沿って状態を判断します。底面のざらつきは、器を傷つけないよう必要に応じて磨き、使用時に問題がないよう仕上げます。

同じ形の器でも、焼成条件のわずかな違いによって仕上がりに個体差が生じます。その中から、製品として適切なものだけを選別し、出荷しています。

まとめ

焼成中の器は、窯の中の温度差や釉薬の動きによって、仕上がりにわずかな違いが生まれます。色の出方や質感に個体差が生じるのは、この過程によるものです。

焼き上がった器は、人の目で一つずつ状態を確認し、基準を満たすものだけを選別します。機械による精度と、最終チェックを行う人の判断が合わさって、製品としての品質を整えています。

KOYO SOKO スタッフ -うつわ-

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